Middle Tempo Magic

確か何年か前に話題になっていて、
正直、なんて品性の無い、バカバカしい・・・
とあまり期待していなかったのだけど、思いの他、真面目な内容でした。
(ツッコミどころは満載ですが)

肥満になったのは、ハンバーガーのせいだと
10代の少女がマクドナルドを訴えた。

で、はたしてファーストフードは肥満の原因なのか?

それを検証すべく、監督自らが医者のサポートを受けながら
実験に踏み切り、その様子をカメラで追うと同時に、
実に成人の半数が肥満で、死亡原因がタバコを追い抜く勢いという
アメリカ人の食生活の実態とその問題点に迫るというもの。

ルールもかなりヘビー。

・一日の3回マクドナルドの商品を残さず食べること
・マクドナルドのメニューの全てを一度は食べること
・水も含め、マクドナルド以外は禁止
・勧められたら必ず「スーパーサイズ」にすること
(3つ目がかなりヤバイね)

1ヶ月ぐらいなら、体重が増えて、調子が悪くなるだけかと思ったら
3日で体調不良だけでなく、躁鬱状態、
9日目には頭痛と眼球の裏がズキズキする、勃たない・・・
21日目には、肝機能障害で医者に死ぬぞと言われ・・・
そんな風になりながらも、食べると気分がハイにになる
という中毒症状だから恐ろしい。

学校給食では、食品業者ががっちり食い込んでいて
コスト優先の栄養価そっちのけでジャンクフードばかりで、
普段からソフトドリンクとお菓子しか食べない子供達だらけ
という漫画みたいだけど真実、という実態。
食育最果ての地です。

日本の家庭でも外食の比率が増えて、
それが社会問題になっているというけど、
実際にファミレスなんかは家族連れで一杯だし。
映画に出てきたアメリカ人の食生活は日本の私から見たら
極端すぎるようにも見えるけど、似た様なものかも。

私は一人暮らしで、ほとんど外食だったりするわけですが、
牛丼屋さんなんかに行って、たまに気分が悪くなる事があるのです。

安くてそれなりにおいしいんだけど栄養は偏ってるだろうし、
やっぱりぺらっぺらのゴムみたいな肉だなあとも思うし、
その肉は海外で食べるためだけにコスト優先の劣悪な環境で大量生産されて、
工場で牛丼に加工されて、お店ではバイト君が「商品」として提供する。
それを、安くてそこそこ旨いからと言って、結局食べてる自分がいる。

何か大事な事が抜けてる・・・。
そこに足りてないのは栄養だけじゃないよね。
作る方にも食べる方にもココロが失われてるんじゃないのかしら? と。

そんな風に思って抱いてしまう嫌悪感と、
この映画で描かれていた、モノは一杯なのに、その質には目を向けず、
それに疑問を抱かずに、子供の頃から刷り込まれて、
ただただ消費するだけ姿を見て感じた嫌悪感は似てる気もします。
うーむ。

自分の健康の話で言うと。
ラーメン食べすぎなのが不安かなあ。