Middle Tempo Magic

さてさて。
その楽屋に控えるライブの出演者達の中で
一際、他とは異質なオーラを放つ男女二人組みがいましてね。

男のほうは、無口で暗くて疲れた感じだけど
無言の後姿から謎のオーラを放っているオジサン。
対する女の方はまだ十代ぐらいと思われ、
懐かしの森口博子を若くした感じで、
どこか退廃的なんだけどすごくかわいい。
ワンピの裾から覗く綺麗な足が印象的だ。

「あの二人、何よ?」

と、訝しげに他のスタッフに聞いてみたら

「ああ、あそこは鉄板ッスよ」

と言うから楽しみだ。
ファンの人も結構来ているらしい。

で、いよいよその気になる二人の出番になりました。

どんなパフォーマンスを見せるのかと思いきや
彼女、歌は確かに上手いのだけど、
歌詞といい歌い方といい、もうゾッとするんです。
さだまさしをもっと暗くした陰々滅々な貧乏歌。
が、驚くべきは、その歌ではないのです・・・。

貧乏な歌を歌いつつ取り出したのは
どういう訳か何段重ねかになったお弁当。
歌いながらおもむろに皿に小分けするとなんと!

その華奢で美しい素足で
お弁当を踏みつけたではありませんか。

え?!

が、私は見てしまった。
驚きの連続はとどまる事を知らず、次なる理解不能の領域へ。

ファンの人たちがステージ前に押し寄せ
踏みつけられたお弁当を餓鬼のように取り合ってる。
何ですか、この地獄絵図は。

そんなわけで、もう、いてもたっても居られなくなって
その場で彼女に聞いてしまった。
そのお弁当は一体? (っていうか君はダレ?)


「だって踏むとキャベツが気持ちいいから」


衝撃的でした。
理解不能だけどファンを喜ばせる為の
パフォーマンスなのかと思っていたら、違っていた。
そんな火照った顔して言わないで＞＜

かくして、よくわからないけど、
そんなキャベツ娘にすっかり洗脳されたところで(オイ)
目が覚めたわけですが、これは一体。

っていうか何故、今時、森口博子?!
この前の島崎和歌子といい・・・。
共通するのは、足?

いや、まあ、足は好きだけどさ・・・。
ちょっとヘンタイ過ぎやしませんかね。
夢の世界は深層心理だのなんだのと言うけど
なんだか心配になってきたよ。