Middle Tempo Magic

たけし映画は結構好きです。
けど、お正月って気分じゃなかったなあ、やっぱり。
いや、悪い映画じゃないと思うけど。

相変わらず、人がバンバンとお亡くなりになりますが
この作品は、そんな事よりも、ずっとどん底にハードでした。
単に人が死んでしまうという重大な事が、
「そんな事」になったしまう残酷さがありました。
相変わらずの極端さ、純粋さ、狂気。

ヨヨヨヨ・・・。

冒頭から、かの有名な人形浄瑠璃の
曽根崎心中がたんたんしんしんと演じられる。
意外な事に、匠が操る人形の顔は、生きているように、表情豊かだ。
知らなかった。

それに対して、登場人物全員が、死んだように無表情。
亡者のように虚ろで生気がないの。

あなたにそばにいて欲しい。

そういうキャッチフレーズ。
唯一、幸せそうに笑うのがヒトリボッチの彼らが
大切な人とのつながりを感じられているときだけ。
それも申し訳なさそうに控えめで。

って、考えてみると。
すごく考えられて作りこまれてるもんだなと、
改めて思ったりもするのだけど、でも。
伝えたかった事を伝えるために、
果たしてここまでやる必要があったのかなあ。

もー、タケシの頭の中、ワカンナイ！
って母がムキーってなってたけど、私もややそう思う。

ただ、日本の四季は美しかったなあ。
カットだけを並べたら、そうだ京都行こう!
とか言い出しそう、CMのようだった。
DOOLSをCOLORSと間違えて覚えてたぐらいで
色彩が本当に印象的でした。

ちなみに、その次に借りて観たのが、ダークナイト。
こちらも面白かったけど暗かった・・・。
今年もなんだか苦悩しそう(苦笑)