Middle Tempo Magic

あらかた説明が終わっていて質疑応答でもするかと思ったら
少人数なので、テーブルで顔を合わせてディスカッション(?)
というか雑談のような30分間。

「会社のキャッチフレーズを作ってください」

と、課題を出して、そのために学生さん達が
どういう会社なのかとあれやこれやと質問をする。

人事担当が学園ドラマばりにアツくていい人なんですが
なかなかムチャ振りでヘンな事好きなのですよ。
まあ、アイデアとしては面白いけど効果の程はどうなんだろう。

そして、最後にとんでもないビックリ箱が用意されてました。

人事の人が、ビデオがあるから観てくださいと言う。
何時の間に、会社の説明ビデオなんぞ作ったんだと
驚いていたら、流れた画像を見てもっと驚いた。

ア サ ダ マ オ !

いや、たまげた・・・。
何故か、フィギュアスケートの浅田真央選手が滑っている。
会社とは関係なく、本当にただのスケートの録画なのだ。
で、人事の人が言うのです。

「最後の真央ちゃんの笑顔に注目してくださいね。」

はぁ・・・。
と一同、ポカーンとしながら真央ちゃんの演技を見る。

な、長い・・・。
もしかして、最初から、最後まで?

そして、数分間の迫真の演技が終わり
ガッツポーズと共に真央ちゃんの最高の笑顔が。

「これが、これが、真央の青春だ!」

と、アナウンサーのナレーションが流れ、
もう、込みあがる笑いをこらえるのに必死でプルプルですよ。

「どうでした? 最高の笑顔でしたよね?」
「 私の言いたい事が分かりましたでしょうか?」

と人事の人。

皆の頭の上に ? マークが浮かぶ。

「一生懸命、最高の仕事をして、お客さんに納品をした時の最高の喜び。
この笑顔を見たとき、それを思い出したんですよ。
そんな良い仕事を皆さんと一緒にしていきたい、そう思います!」

と、真央ちゃんのガッツポーズのもの真似付きで
少年のように目を輝かせて言うので
ここで我慢できずについ笑ってしまった。
私だけでなく、全員、爆笑です。

いや、気持ちは、気持ちは非常にわかるんですが。
あまりに変化球が多すぎるんですもん・・・。


と、部署に戻り、そんな説明会の様子を人に話したら

「あ、今回は浅田真央でしたか」

と言われる。

「僕が行った時は新庄でしたよ。
他にも何バージョンかあるらしいんですが、
僕が行くといつも新庄でコンプリートできないんですよねえ。」

って、え、他もいるんだ?
驚愕の事実。

いやあ、ほんと斜め上を行ってるなあ・・・。
私が審査員なら10.0あげちゃいますって。