Middle Tempo Magic

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彼女の風貌は、脚部を若干大袈裟に顕にしながらも
パリっとしたオシャレ？な服に若作りなメイクと、
一見、「コイツ、やりおるぞ」 なバリバリの出来る女風を演出しているのだが
残念ながら、ちょっと無理があるような・・・?

が、それよりも、何よりも、すごいのだ。

肉　食　系　女　子　！

何って、出来る女とのミスマッチなんてお構いナシに
一心にヨーグルトを頬張る彼女のその姿は、まさに捕食中の猛禽類のそれだ。
いや、スタイルとか健康の維持の為に、食事には気を遣ってるんです!
のアピールだとしたら、マッチしているのかしら?

なーんて思ったその矢先、

ばちーん!

彼女と私の視線が交錯した。
ヤバイ、ちょ、ちょっと、怖いんスけど・・・

が、彼女は一瞬その獰猛な眼差しを私に向けた後、
再び彼女の「仕事」に没頭していったのだった。

ふぅ、どうやらヤツの獲物にならずに済んだようだネ。
と、早くも安堵の吐息をついたのは、ボクが恐れを知らぬ
ヤングライオン(？だけど決して草食系ではない)だったからだろうか。
本当の恐怖は、着座後すぐに始まった。

バリバリバリッィィ!

激しく包み紙を開くような音にびっくりして横に目をやるとなんと、
今度は朝マックを口いっぱいに頬張っているお姉さんの姿が・・・

オイオイ、健康は気にしてなかったんかい。
だいいち、普通デザートはベーコンエッグマフィンの後だろうが!
順序が逆なんだよ!

って、そこじゃなかった(汗)
アワワ、これはもう猛禽類なんかじゃない・・・
狂気のままに振舞う恐ろしい姿はもはや、我が子を喰らうサトゥルヌス!

あまりの私は恐怖に新聞をカサカサと震わせながら
シートに深く身を隠すしかなかったのでした。
見てない、俺は何も見てないぞ・・・。

一日に小鳥やねずみを数匹食べなければ
その体を維持することが出来ないといわれるクマタカですが
やっとその旺盛な食への欲求を満足させたのか、しばらくすると大人しくなった。

そうだ、ヤツは休んでいる。
見えないけど、間違いないと断言できる。

というのも、今度はズゴーズゴーという、
盛大な、ともいかなくとも可愛らしいとは言い難い
規則正しいスリーピングエグゾーストノートがこだましているからなのである。

・・・・。

新聞に目をやるとそこには 「残念な人の思考法」
という名前のビジネス書の広告が載っていた。
＃ツマミ読みしてみましたが、なかなか面白いです。