Middle Tempo Magic

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中でも 「人のセックスを笑うな」

ちょっと借りるのに勇気がいるタイトルなのに思いのほか
どえりゃあ心に残る作品でした。

クワイエットルームもですけど
単に蒼井優ちゃんが見たさで借りてみたものの
主演の永作博美なんてもう最高たまらないです。

めちゃめちゃ艶っぽく、自由奔放な年上のお姉さん。
ヘビースモーカーだし自分勝手だしでひどい女だけど
こんな人に溺れてしまう気持ちもわかるなあって。
「腑抜けども悲しみの愛を見せろ」でも思ったけど
いい女優さんになったなあ・・・。

美人講師の永作博美に遊ばれつつ
彼女の魔力に蟻地獄みたいに飲み込まれちゃうウブな松山ケンイチ君。
それを見てジタバタする健気な幼馴染の蒼井優。
たまらず彼女と一緒にムキーってなってバタバタしてしまう＞＜


思春期の頃とか大人になっても
青臭いオトコノコの恥ずかしい思い出とか
苦い思い出とか、そんな未熟な自分を思い出しては
顔を真っ赤にしたり懐かしく思ったり凹んだり
ホント胸がムズムズむず痒くもどかしくも力強く励まされたり。

みんなみんな本当はヨワヨワで寂しくて。
だけど人はたくましい。
こういう作品は大好きです。

原作の山崎ナオコーラ先生は気になる作家だったけど
うーん、これは、他の作品を読んでみたいぞ。


それとね、絵がいいです。

舞台はどうやら埼玉は桐生の田舎の方なのだけど
画面の下半分に稲刈りの済んだ冬の田んぼドーン!
上半分に青空ドーン!

という感じのカットが多いのだけど、たまらず行ってみたくなってしまう。
日本の地方ってこんなに魅力的だったんだなあと。