Middle Tempo Magic

あれは1981年。
ロッテが世界で初めて大福にアイスを入れた時。
そう、ユキミダイフクの誕生だ。
当時、アイスと言えばコーンだった。
・・・じゃなくて、古くから大福と言えばあんこだった。

大福の起源は江戸時代後期、1830年代頃と言われており
生まれた当時から、最初から、白くて丸くてフワフワしていた。
今と同じ姿、生まれたままの姿を保ち続けた大福餅。

その気の遠くなる程長い月日を思えば、
雪見だいふくはマンネリ化した和菓子の世界に突如舞い降りた白い天使。
言うなれば奇跡だったんだ。


あれから29年もの月日が流れ、街は、世界は、変わった。
全ての存在が同じところに留まり続ける事が出来ないようにね。
君だってずいぶんと大きくなった。

だけどね、もう君も気が付いていると思うけど、
あの当時からほとんど変わっていないものがある。

そう、大福だ。
あの、白くて丸くてフワフワした他ならぬ大福餅だ。

脈々と流れる大福の血統は、
突然アイスと出会ったからといって
抗う事を忘れて変化を受け入れるわけがなかったんだ。

今ここで、大福はもう一度、変わらなければならない。
留まろうとする心とはそれ即ち恐れである。
しかし変わることを恐れ安定を好むものに待つのは滅びしかない。
何人たりとも、変化から免れる事は出来ないのだから・・・。


こうやって生まれた、いちご大福、プリン大福。
そして決め手は、この度新たに登場したティラミス大福。

一見、由緒正しい和菓子への暴挙暴力侮辱とも受け取れる
傍若無人極まりない行為だが私は高く評価する。
挑戦は大切だ。
何よりも、これらはいずれももおいしい。ここ大事。

ちなみに正確性を画すなら、ティラミス大福ではなく
ティラミス風味チーズクリーム大福である。
ついでに言うと、いちご大福を発明したのはヤマザキではないのだが。

尚、フジテレビの新人アナウンサー、6代目「パン」は
ヤマザキパンならぬ、ヤマサキパン。
ヤマパンかと思ったらヤマサキパンと来た。
かわいい。すごくかわいい。

ここ一ヶ月ほど、アヤパンの退社に伴なって
フジテレビの行く末を心配して夜もゆっくり眠れなかったのだが
これには久々にグッと来た。