Middle Tempo Magic

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ラーメン二郎というと。
ドンブリという名の土俵の中には臭くてくどい醤油トンコツスープに極太麺。
それを発掘しないと麺が見えないほどの雲竜型な豪快もやしが鎮座し、
さらには異常な量の刻みニンニク達と分厚いチャーシューが燦然と踊る
ごっつぁん達も大喜びで木村庄之助なのです的な、って意味ワカンナイや。

挙句の果てに「ニンニクヤサイカラメアブラマシマシで」とか
訳わかんない呪文をキモイラーメンオタ共が唱えていたりして
注文の仕方を間違えれば、ああっ？ 女子供はすっこんでろ！
的な目で見られたりして、やや、ややこしい、っていうか気持ち悪いよ。

色々書いたけど、まあ、コアなファンの方々(通称ジロリアン)にすら
通称「豚の餌」と揶揄されるほどの、正直下品でお下劣で粗末な食いもんなんですよ、ええ。
なんだか「通称」って言いまくってるし悪口みたいに書いてますけど、褒めてます。
いや、ほんとですよ。

血と暴力に彩られた北野武映画に愛が満ちているように
滑稽なチャーリー・チャップリンの笑いの中に知性が垣間見え
人間らしさへの賛美が描かれているように
下品なスモジのラーメンにはご主人の漢の生き様が見えます。
俺のラーメンは八百長じゃないんだぜ！ 的な。

要するに、人間は物事の表面だけで判断しがちですが、
その裏に隠れた真実を見誤ってはいけませんということです。

ちょっと大袈裟に言い過ぎました。

が、センパイ力士の厳しいシゴキに耐えに耐えるが如く
胃袋の悲鳴に耐えながら、脂っこくて味の濃いラーメンを
ぶっとい麺をかみ締めてかみ締めては毎度毎度、
なんとなく、もとい間違いなく激しく後悔して店を出るんだけど
どういうわけか、また足を運んでしまうんですよねえ。不思議。

ちなみに元力士のご主人はどっからどう見てもやはり相撲っぽくて
見た目が怖いんだけど、たぶん実は、本当は、ものすごーく怖い人だと思います。
自分に厳しく、ガチで他人にも厳しく的な・・・。
でもたぶん彼は良い人です。

そんなわけで(どんなわけなんだろう)、たまごはスモジを応援しています。
あ、今日は「的な」もいっぱい使いました。