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蝿の王

しばらく本の話、お休みしてました。

20080617.jpg

ウィリアム・ゴールディング著 「蝿の王」

蝿の王。
旧約聖書と新約聖書に出てくるベルゼブブ。
賢王、豊穣の神、ルシファーの右腕の悪魔、人間のココロの闇。
名前はよく聞くけど、その姿はコロコロ変わってはっきりしない。

一ヶ月ぐらいまえにふと古本屋で目に付いたので読んだのだけど
思い返すのが個人的には憚られる内容だったので
日記に書くのは二の足を踏んでいたのです・・・。

夢見がちな設定がいかにも冒険ロマン! な
「十五少年漂流記」の子供達が無人島に漂流という舞台を拝借しつつ、
その後は、無慈悲に現実的な展開を見せるお話・・・。
読んでいて思ったのが 「あ、社会の縮図・・・?」 でした。

社会の縮図、いや、「会社の縮図」というべきかしら?
集団のという中での人間関係の胸くそ悪い部分が凝縮されてます。
かわいい子供の姿をしつつも中身は人間という獣で、
そこらの獣と違って、なまじ知性があるから気味が悪い。

みんながみんな好きに言いたい事を言って、
それらは、立場を変えてみればそれなりに正論で
じゃあ、こうしようと一生懸命考えてみても、
結局うまくまとめることが出来なくて。

集団が迷走して迷走して迷走して。
嫌な方向に向かってるのが予感としてわかるけど
尽くしようがなく破滅的な雰囲気になっていくのを止められないの。

で、自分にリーダーシップ(っていうの?)が
全くもって不足してる現実をむざむざと考えさせられてしまう。

果たして私はこんなところで一体何を致しているのでせう?

とか

一生懸命考えてみた「つもり」だったものの
実は単なる独りよがりだったりするのですかね?

と、意味とか意義がわけわかんなくなったり。


そして、劇中では、最悪の方向へ・・・。

自分のいる現実は、さほど手厳しいことはなく
幸いちゃんと仲間がいてくれたり気遣ってくれたりもする。
そこはありがたいことだって思う。

そんな訳で、えらくネガティブな気持ちにさせられる作品でした。
うつ病気味だって人は読んじゃダメ。

作品のテーマは今書いた事とはちょっと違うと思うけど
いずれにせよ、毎日リアルに感じてる事を、
ここでむざむざ見せ付けなくてもいいのになぁ
と、感じてしまって、あまり楽しめはしませんでした。
(つまらないという意味ではないです)

逆に、私がいま書いた感じがピンと来ないや
という人は心に余裕があれば、興味深いのかもしれないです。

それと、古い作品だった事もあり翻訳が好みでなかったのも
素直に楽しめなかった要因かな。
読んでいてとにかく気になってしまいました。

日本語の本は日本語で。
英語の本は英語で。
そうやって楽しめればイチバンなのでしょうね。
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