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「知的野蛮人」になるための本棚

なにやら煽りの利いたタイトルですが。

佐藤優の「『知的野蛮人』になるための本棚」を読んだ。
たまにTVにも出てくる元外交官の怖い顔をした人なわけだけど、元外交官というだけでなく、相当な読書家のインテリだということで、作家というか知識人?として人気がある人らしい。

昨年末に何か面白そうな本はないかと本屋をぶらぶらしていたら目に入ったので、なんとなく手にとってみた。





さて。

この本はどういう本なのかというと、その読書家でインテリでキリスト教徒でロシアが専門の元外交官で鈴木宗雄と一緒に捕まっちゃった過去を持ちプーチンとも会ったことがあるという佐藤氏が、読書の仕方なるものを解説しつつ、面白い本を推薦し、それらの本を読めば少なからず教養や洞察力が養われるであろう、とかいう内容。

本の読み方や、紹介された100冊以上の本はどれも面白そうだと思ったけど、同時に海千山千の曲者達が跳梁跋扈する政治の荒波を渡り歩いてきた人が持つ、ずるがしこさというか、うさんくささも匂わせつつ・・・と思う。




特に、小泉政権時代に推し進められた新自由主義、要するにグローバル化した市場主義原理主義ともいうべき経済構造に対する筆者の反発は強く、もはや政治や経済を飛び越えて恨み呪い殺してやろうかというオカルト的な何かを感じさせるほど。

新自由主義がもたらす弊害の大きさというのはわかるけど、気を抜くとミスリードさせられていってしまい油断が出来ないし、しばしば強引な論理の飛躍とかがあって、読んでいて???となることもあった。

もちろん、ただ面白い本を紹介するだけではなく、筆者のフィルターの入った感想文なのだから、色々と偏りやらが生じるのも仕方が無いし意味ないし、悪いことだとも思わないですけど。




一方、筆者が説いている、背景や基礎知識の蓄積を重要視する考え方や、点ではなく点と点を結ぶ時系列とか物語性をもった知識体系の重要さという点については大いに共感できた。

また、国際情勢は筆者の専門だけあって、主に終盤に紹介されるこの分野の話題は、本についても、考察についても非常に面白く、特に、丁度、中東、イスラム情勢に関する本が紹介されている個所を読んでいたときに日本人がISILに拉致される事件が発生していて興味深い。
他にも特に読んでみたいと思った本はピックアップしたので、早速読んでみようと思う。




ところで、今回は、自分の読書の仕方を変えてみようかと実験的に、Evernoteでメモを取りながら読んでみたのだけど、やっぱり面倒くさい・・・この場合は労力ではなくて、満員電車でスマホを片手にポチポチやるのは大変だなあってことで、現実的ではないと悟ったけど、非常に学習効果があるなあとも感じた。

というのも、章ごとに感想とか気になることを書いてみようとするものの、意外と頭に入っていないんですもの。
これまでいかに、右から左へ覚えると同時に忘れていく読書をしてきたかだなあと。

あとがきにも、メモを取りながらの読書は、現実的に難しいから書き込みしたり折り目を入れておくとよいことや、読んだ後には書評を書くことが重要だと書いてあった。
自分なりに工夫して、単なる暇つぶしではなく、深く突っ込んだ読み方が出来るように、研究したいですね。

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